中学生、高校時代もモテていて、告白もされた。
有吉は彼女が欲しかった。可愛い子もいた。告白は全て断っていた。色んなカップルをいじったあとなので、自分の番になるのを恐れた。
催したときの発散は、電話帳をつかった。
同級生の女の家、産婦人科、ランジェリーショップ、レディースクリニックと何でも良かった。
電話番号を見ながら考えた。「同級生行ってねえかな、レディースクリニックからでてくる女はどんな女なんだ」夢はどんどん膨らんだ。
有吉がはじめて女の胸を見たのが、高校の夏休み、引越バイトだった。前かがみをした際に見えた。
何度も見たいので、偉そうに、「これ運んで~」とこまめに指示した。
興奮した有吉は、3点支えでダンボールを運んだ。
飲食店のバイト中は、松本人志と木村祐一が店に来たことがあった。気に入られたい有吉は、二人のハンバーグを、手間ひまかけて焼いた。マニュアルなんて無視だ。
コーンも大盛りにしたかいあって、二人は満足げに食べて、有吉は安心した。
よっしゃー俺もこれで売れるかもなーと思っていると、他の客に出すハンバーグが、放ったらかしだった。ボロボロになっていた。焦げてるし割れてるし、ひとめで不味そうだった。
店長は厳しいので、黙っていようと思った。お客に食わせればバレないだろうと感じた。
デミグラスソースを大盛りかけて対応した。そのハンバーグを食べた客が、大山のぶ代だった。
「学歴コンプレックスは無い」と言っている有吉は、ラジオで「国立大学に合格しました!ありがとうございます!」「早稲田に合格しました!有吉さんのおかげです!」等のメールが届くと、「国立っていう必要あるか?」と執拗に毒づく。
誰でも入学できる大学と、難易度の高い大学では、感謝の度合いが違うので、嫌味の意味はゲスナーにもないはずだが、有吉は気になってしまう。
今の有吉の喜びは、高学歴のやつが就活でヒィヒィ言っている姿を見ること。